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毎年12月31日は池袋で飲んでいたのが今年は一人で飛行機に乗っていた。関空のトランジットルームでちょうど紅白歌合戦がはじまった。どアイドルなピンクの衣装を着た藤本美貴がモーニング娘。をバックダンサーに従えて歌いはじめる。 ロマンティック恋の花咲く浮かれモード史上最大の恋がはじまりそう モーニング娘。がおニャン子クラブなら藤本美貴はおもいっきり森高千里だ。あの振り付けを見たら誰だってそう思うだろう。森高より足フェチ度が低いけど。 などと考えながら見ているうちにサビが頭から離れなくなってしまった。♪ロマンティック恋の花咲く浮かれモード♪ロマンティック恋の花咲く浮かれモード♪ロマンティック恋の花咲く浮かれモード・・・ つんくマジックにハマってるよ! イースター島についてもつんくマジックは続いていて、モアイを見ていても海を見ていてもメシを食っていても♪ロマンティック恋の花咲く浮かれモード♪ロマンティック恋の花咲く浮かれモード♪ロマンティック恋の花咲く浮かれモード・・・だーっ!帰国してすぐにレンタル屋で「ロマンティック浮かれモード」を借りてきて二日間聴き続けてやっと気が済んだ。あの曲には何かヤバい細工でもされているのだろうか。俺の脳味噌がヤバいのか。
文庫本を五冊持って日本を出発した。南太平洋本が二冊、あとは読んでみたら面白くなかった旅行記と椎名誠と素樹文生「上海の西、デリーの東」。椎名誠と「上海の西、デリーの東」は前に読んだことがあったのだが細部は忘れてしまっていたので「まあいいだろう」と思ってバッグに放り込んだ。事前の予想は椎名誠を繰り返し読むことになるのだろう、だったのだが、結果は「上海の西、デリーの東」の圧勝だった。
「上海の西、デリーの東」は会社を辞めた若者が中国から東南アジアを経由してインドにたどりつき帰国を決意するまでを綴った旅行記である。今回の旅行と共通点があるとすれば海外一人旅であることくらいで参考になる部分はほとんどない。 それでも飛行機で、宿のテラスで、レストランで、眠れぬ夜にベッドで、飽きることなく何度も読んだ。オマエに「眠れない夜」なんてあるのか?とツッコミを入れたあなた。ちゃんとあります。強烈な時差ボケのせいなんだけど。昼間ハードに動き回っているのに夜になっても全然眠くならない。腹も減らない。二時間くらい寝て目が覚めてまた朝から動き出す。そんなことを三日も続けていたら目に見えて痩せてきた。 「身体が要求していないから眠気や空腹を感じないのだろう」 くらいにしか考えていなかったから焦りはしなかったけれどやはり不気味だった。ぶっ倒れないですんだのはきっとビールのおかげであろう。イスラム教国だったら危ないところだった。
読み終わった本は日付とサインを入れて「CABANAS VAIANNY」に置いてきた。「上海の西、デリーの東」は持って帰ろうかと思ったけど日本に帰ってから買い直すことにして寄贈した。旅の本なのだからそのほうが本望だろう(おやじギャグになっちまった)。母島の「ママヤ」でも同じことをやって「こんな僻地に本を置いてくることもないだろうな」と思っていたのだが、わずか四ヶ月で記録を破ってしまったことになる。 そういえば「CABANAS VAIANNY」に置いてきた本に椎名誠「哀愁の街に霧が降るのだ」の下巻だけ、がある。上巻は読み終わっていたから下巻しか持っていかなかったのだ。あれを読んだ人はイライラするんだろうなあ。次に行く人は上巻を持っていってあげてくださいな。
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